加齢黄斑変性について
網膜の中心部にある直径2~3mmの領域を黄斑と言いい、視機能(物の形や色彩を認識する能力)において重要な役割を担っています。
加齢黄斑変性とは、この黄斑部が加齢や生活習慣の影響で変化し、「物がゆがんで見える」「暗く見える」「視力が低下する」などの症状が表れる疾患です。
その病態ですが、脈絡膜(網膜のさらに外側の膜)から生じた異常血管が、網膜下から網膜内にまで侵入し、網膜組織を破壊したり、出血、浮腫を来たしたりして、黄斑に重篤な障害を来たします。
加齢黄斑変性の治療
薬物治療
異常血管を退縮させる目的で、血管内皮増殖因子阻害剤(抗VEGF製剤)を眼内に注射します。まず4週~6週ごとに3回注射する方法が一般的です。その後は定期的に診察をして、異常血管の活動性が認められれば、再度注射を行います。
レーザー治療
病型によっては、異常血管に集積して、しかもレーザー光に反応する薬物を注入した後、黄斑部にレーザー光を照射して、異常血管を閉塞させるPDT(光線力学療法)が行われます。