近視Q&A
- 近視って何ですか?
- 近視とは屈折の異常の一つで、目に入ってきた光が網膜より手前で像を結び、物がぼやけて見える状態です。近視では、角膜から網膜までの長さが長くなった状態です。
- 近視の原因は何ですか?
- 遺伝的要因と環境要因の両方があります。環境要因としては、ゲームや携帯電話、本などを目に近づけて見ることなどが挙げられます。最近、可視光線の紫色光(紫外線ではありません)が近視進行予防に効果的とされており、そういった光を取り込む意味でも戸外活動が推奨されています。
- メガネはいつ頃からかけ始めると良いですか?
- 視力の目安としては0.7以下くらいからですが、日常生活に不便が なければこれ以下の視力でも別に急ぎません。ただ、あまり近視が進行してからだと、初めての眼鏡がそこそこ度数の強い眼鏡、になってしまうので、慣れるまで少し度数の弱い眼鏡が必要になることがあります。
- 眼鏡をかけると、ますます近視は進行しますか?
- 眼鏡をかけるから進むということはありません。眼鏡をかけている子供に関して、よく見える眼鏡と少し緩い眼鏡の2群間での近視の進行を比較した論文があります。大きな差ではありませんが、よく見える眼鏡の群で近視の進行が少し緩やかであったという結果になっています。しかし一方で、眼鏡のレンズに関して、周辺を通った像は「ひずみ」を生じており、この「ひずみ」が近視を進ませる要素にもなり得ると言われており、眼鏡の装用に関してはメリットとデメリットがあります。
- 眼鏡のかけ外しは良くないですか?
- かけ外しと近視の進行に関連はありません。むしろ、軽い近視の場合、手元にピントが合っているので、家で勉強や読書など、近くだけを見る時には外している方が良いです。
- 近視は治りますか?
- 近見作業を長く続けると、ピント合わせの筋肉が過度に緊張して、一時的に近視の状態になってしまいます。これを偽近視、俗に「仮性近視」と呼び、ピント調節を麻痺させる働きのある点眼薬で治療します。ただ、偽近視の状態が本当にあるかどうかについては、賛否両論があります。また点眼薬も、2~3か月治療して視力改善がなければ続けても意味はありません。
- 近視の予防はできますか?
- 読書や勉強の際、又はゲーム、スマホ操作時に十分な視距離をとること、晴天時に戸外活動をすることなどが、有効であると考えられています。積極的な予防法としては、アトロピン点眼液、累進屈折力レンズ(眼鏡)、多焦点コンタクトレンズ、オルドケラトロジーなどの治験が行われており、今までの所、一定の治療効果が報告されています。