平成31年度手術実績
平成31年度手術の総括
平成31年4月から令和2年3月末までの手術は下記のようになりました。
まず白内障手術に関しまして、今年度は443眼と、昨年度の397眼から46例増加致しました。数ある病院、眼科クリニックの中から当院を選んで頂いた患者様、当院を御紹介下さった他院の先生方に深謝致します。
昨年度同様、手術をお待ち頂く待機期間が長くなりつつありましたので、今年度も1週間あたりの手術件数を少し増やしました。それにより白内障手術件数が増えたと思われます。
より良い視機能獲得、裸眼視力向上を目指して乱視矯正用眼内レンズを積極的に使用させて頂いておりますが、今年度は130件で昨年度同様全体の約30%の症例で使用させて頂いた事になります(眼内レンズ費用は手術費用に含まれておりますので、乱視矯正用眼内レンズを用いたからといって別途費用が発生することはありません。一般的に乱視矯正用眼内レンズの使用頻度は10-20%です)。
眼瞼手術は一昨年、昨年と約40件でしたが、今年度は53件に増加しておりました。眼瞼手術はその道のエキスパートに月一回来て頂いて手術を施行してもらっているのですが、一日当たりの手術件数を増やしたことが総手術件数の増加に繋がったと思われます。また「その他」が今年度も少し増えましたが、これは昨年度同様、抗VEGF抗体の硝子体注射の件数増加によるものと思われます。
白内障手術や涙道手術、網膜硝子体手術、全ての手術を通して、昨年度同様、今年度も術後感染症や駆逐性出血といった重篤な合併症は一例もありませんでした。
今後もより多くの患者様に「安全で質の高い」手術をご提供できるよう日々研鑽を積んでいきたいと思います。
手術実績
白内障 | 網膜 硝子体 |
眼瞼 | 涙道 | その他 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|
合計 | 443 | 14 | 53 | 25 | 98 | 633 |
4月 | 46 | 1 | 2 | 0 | 10 | 59 |
5月 | 32 | 1 | 7 | 0 | 11 | 51 |
6月 | 42 | 1 | 7 | 4 | 6 | 60 |
7月 | 36 | 2 | 6 | 2 | 5 | 51 |
8月 | 26 | 0 | 0 | 1 | 8 | 35 |
9月 | 35 | 0 | 6 | 5 | 3 | 49 |
10月 | 38 | 1 | 6 | 4 | 11 | 60 |
11月 | 41 | 2 | 6 | 1 | 11 | 61 |
12月 | 28 | 1 | 6 | 4 | 10 | 49 |
1月 | 36 | 2 | 4 | 0 | 11 | 53 |
2月 | 35 | 3 | 6 | 2 | 3 | 49 |
3月 | 48 | 1 | 5 | 3 | 9 | 66 |
※「その他」の手術には抗VEGF抗体硝子体注射、翼状片、結膜弛緩症手術などが含まれます。
※網膜光凝固術、YAGレーザーで施行した後発白内障手術は含んでおりません。
白内障手術成績
例 | % | |
---|---|---|
術後眼内炎 | 0眼 | 0.00% |
後嚢破損 | 0眼 | 0.00% |
チン小帯断裂 | 1眼 | 0.20% |
チン氏帯断裂の1例は、術前からチン氏帯の脆弱化が予想されており、眼内レンズ縫着の準備もして手術に臨んだ症例でした。術後矯正視力は(1.0)で経過も良好です。