ベトナムでの海外医療支援
もっと上手になりたい
2017年は3月にも行かせて頂きましたが、これは2016年度、12月に行けなかったのでその代わりという事で、2017年12月にも行って参りました。
目的地は昨年と同じQuang Ninhn省でしたが、地域は少し異なりDong Trieuという所でした。今回の日本人メンバーは、松江赤十字病院、眼科副部長の池田先生、服部先生の母校である四条畷高校の学生さん6名、同校の先生2名、Paris Miki(メガネの三城)のスタッフさん2名、拙院のスタッフ3名の計15名でした。
朝8時半頃にハノイを出発して11時半頃に現地到着、この日の午後から翌々日の昼頃までの間に約120件の白内障手術を施行することになりました。
池田先生とは今年の3月以外全てご一緒させて頂いているのですが、前回ご一緒させて頂いた時(2年前)よりも更に手術の腕を上げておられた事に驚きました。初めてご一緒させて頂いた時から手術は非常に上手で、難症例でも無難に終えられていたのですが、更に安定感が増したというか、一つ一つの手技が早くなっておられ、難症例もそれを感じさせず、スムーズに終えられていました。
前回も感じた事ですが、最新の医療機器を用いる日本であれば大して意識しなくても出来ることが、ベトナムという異なった環境ですと、細部まで意識しないとスムーズに進まない過程もあり、手術手技の基本の大切さを再確認しました。池田先生の様に、もっともっと手術の腕を上げていきたいと思います。
最後になりましたが、手術をさせて頂いた患者さんの術後経過が良好であること、また今回の手術が患者さんの今後の人生に少しでもお役に立てていることを切に願っております。
追記
余談ですが、Quang Ninhn省からハノイに戻ったのが12月24日の夕方だったのですが、ハノイの街はクリスマス一色で、大きな通りが歩行者天国になっておりました。飛行機の便が25日0時30分発でしたので、20時頃までハノイのクリスマスをスタッフと一緒に満喫させて頂きました!
文責:関山英一
スキルアップ
今回初めてベトナムでの海外医療支援に参加させて頂き、非日常的な日々を過ごすことができました。毎日が驚きと発見の連続で、すべてが学びでした。 まず、病院に着くと患者さんがズラッと並んでおり、一人ずつ診察、手術前の点眼が始まりました。
「手術を待っていました!」と喜んでいる人がほとんどで、服部先生に会えることを心待ちにしている人ばかりでした。
私は、その患者さんの人数に圧倒されながら、現地スタッフの方々と一緒に、手術に必要なたくさんの薬品や物品を準備したり、患者さんの誘導をしたりと、ついていくのがやっとの状態でした。
クリニックでは、院長の介助として手術につかせて頂いていますし、手術の薬品、物品の準備もしていますが、ベトナムでは何もかも、まるで初めて経験するような感覚でした。
手術を受けに来る患者さんは、「少しでもいいから見えるようになりたい」「光だけでも感じたい」と願う人ばかりで、少しでも見えるようになれば、仕事をすることができて、生活環境が変わると言っておられました。ご高齢の方が多かったのですが、視力が回復すれば、まだまだ働く、とも言っておられました。日本とは異なり、白内障手術を本当に切実な思いで受けに来ておられることに正直驚きました。
また、服部先生率いるチームは、多くの人達を救いたい、笑顔にしたいという同じ思いを持つ人達の集まりで、個人の高い志と団結力を感じましたが、私達、「さくら眼科クリニック」のメンバーも「目の前の患者さんを少しでも幸せにする」という目標の下、スタッフ一同団結して日々の診療に臨みたいと強く思いました。
更に、今回参加させて頂いて、自分がなぜ看護師になったのか、看護師になって何をしたかったのかを改めて見つめ直すいい機会になりました。今一度、初心に帰り、「患者さんの為の看護」、「患者さんの為の医療」について考え、これをクリニックで実践していきたいと思いました。。
次回は、もう少し成長した状態で参加したいと思います!
文責:川下
感謝の心
ベトナムでの医療支援活動に参加させて頂きました。 現地では、右も左もわからないまま、先輩たちの動きを真似て、手術準備や患者さんの誘導、片付けをさせて頂きました。
私はさくら眼科クリニックに入職する以前に、ホームページで、院長がベトナムでの海外医療活動に参加されていることを知りました。そこから、私も入職したらいつか参加させて頂きたいと思うようになり、今回は念願叶っての参加でした。 入職当時は漠然と「海外医療活動に参加して何か得られるものがあれば」と思っていましたが、それは浅はかな考えで、現場で先生方やスタッフ一人一人が、より良い手術、より良い結果目指して手術に望まれている姿を目の当たりにし、自分の姿勢を恥じることになりました。
現地スタッフと日本からの参加スタッフを一つにしていたのは、服部先生の「ベトナム人の患者さんに手術をすることで、白内障で光を失う人をなくしたい」という想いでした。 スタッフはこの想いのもと、120件を超える手術を、準備から片付けまでやり遂げました。そのような想いのある現場に参加出来たこと、ベトナムの患者さんたちが興奮した様子で現地の言葉で感謝を伝えてくださったことを思い返すと、今も胸がいっぱいになります。経済的に恵まれた日本では薄れてしまいがちな感謝の心をベトナムの地で教えて頂いた気がします。
手術で使う物品の種類、準備の手順、コミュニケーションの取り方、場の空気の読み方など、普段からもっと勉強していきたいと決意を新たにしました。
次回参加させて頂く時は、一つ一つの動きを無駄のないよう心を込めて臨みたいです。 このような活動に参加させていただいた諸先生方、現地スタッフの皆様、ご一緒させていただいた皆様、クリニックの皆様に感謝申し上げます。
文責:寺尾
たとえ少しでも
前回、前々回に続いて三度目の参加となりました。
三度目となる今回は、これまでの経験を活かし、幾分か落ち着いて全体を見ることができた様な気がします。
今回は、同年の夏に出来たばかりの新しい病院での約120例の白内障手術のお手伝いとなりました。不安な表情で来られた患者さん達が、手術後には医師や私達に笑顔を見せて下さることもあり、そんな笑顔にとても癒されました。
中には、白内障以外の疾患の影響もあって、術後の回復がさほど得られない患者さんもおられますが、「たとえ少しでも光を感じることができる様になったり、ぼんやりでも見ることが出来るようになったりするだけで、その人の生活が大きく変わる。何も出来なかった毎日に1つでも自分でできる事が増えるだけで本人も家族も幸せになれる」という現地の若い医師の言葉に深く感銘を受けました。そのような方々に対する手術のお手伝いをさせて頂けることがとても光栄に思えました。
日本の恵まれた医療環境に感謝しながら、ベトナム同様、患者さんに少しでも安心と喜びをご提供していきたいと改めて思いました。
文責:脇谷